妄想キャリブレーション - アンバランスアンブレラ
総合評価:☆☆☆
可愛さ:☆☆☆
楽曲:☆☆
映像作品度:☆☆☆
ディアステージ所属のアイドルグループ、妄想キャリブレーションが9月28日に発売するシングル曲のMV。
まず、思うところがあるので妄想キャリブレーション(以下、妄キャリ)自体について述べておきたい。
妄キャリはSony Musicからのメジャーデビュー前と後とでは全く別のグループになってしまったので、メジャーデビュー前の妄キャリに好感を持っていた人はもうほとんどある種の絶望感を感じているだろうし、メジャーデビュー後に好きになった人がどれほどいるのかわからないが、ライブ会場の客層の雰囲気を見る限りはいまだに旧妄キャリ派がマジョリティを占めているようである。つまり、メジャーデビュー前の妄キャリの楽曲のほうが圧倒的に盛り上がるのである。
Sony Musicがもし真面目に現状を分析しているのであれば、そんなことはわかっているだろう。それでも路線を強引に変えているのである。また、旧妄キャリは、利根川貴之率いるWicky.Recordingsが中心となってバックアップしていたが、どうやらWicky.Recordingsも現妄キャリとの関わりが疎遠になっていっているようである。まるで置き去りにされている旧妄キャリ派のファンの葛藤や憂鬱や不信感に対してSony Musicはなんの説明責任も果たそうとしないのだろうか?
いまの妄キャリはSony Musicが旧妄キャリの歩みを完全に無視した上で用意したレールの上を歩いている操り人形に過ぎない。現に妄キャリのメンバーは以下の発言をしている。
星野にぁ「たしかに私たちはEDMのことはあんまりわからないんですけど、やっぱ聴くだけで体が自然に乗れるし、これ楽しいね!って感じだったもんね!」
DJ’TEKINA//SOMETHING「みんなそもそもEDMって聴いたことある?あった…?」
妄キャリメンバー「なかったです!!」
胡桃沢まひる「アイドルさんの楽曲でこれが”EDM”かって知ったので、クラブでEDMが流れてるのも知らなかったですね。」
SHOTA「たしかにぼくもそれは聞いてみたいと思ってました。EDMってみなさんからしたら、どういう感覚なんですかね?」
胡桃沢まひる「私たち、ほぼほぼEDMを理解していない状態でのEDMとの出会いだったんで すけど、EDMって調べてみたらいろいろなフェスがあって、いろいろなところで今流れているものだっていうのを知って、ジャンルとしては確立されてきているけど、日本では認知度がまだ高くない音楽なのかなっていうイメージです。」
SHOTA「たしかにEDMとしての歴史はまだ浅いですよね。というと、世界のEDMのアーティストは特に知らないですよね?」
妄キャリメンバー「はい…」*1
この状況でいくら妄キャリのメンバーがブログなどで自分の意志やファンに対する想いを述べても空論になっていく。逆にやらされてる系アイドルの中で成功を収めているのがBABYMETALだが、BABYMETALの場合は元々「ただの派生ユニット」だったのが、思わぬ形でうなぎのぼりの人気を獲得した上で、メンバーがBABYMETALを継続するかどうか考えた結果今があるのであって、BABYMETALと妄キャリとでは経緯が違いすぎるので、メンバーのやりがいやファンの反応も当然違ってくる。
さて、本題の「アンバランスアンブレラ」だが、例によってEDMが取り入れられたパッとしない曲で、途中のセリフなんかも、ただただお寒い。なにやら傘をテーマにした曲らしいので、MVでは傘を使ったシーンがあるが、唯一そこは映像美のようなものを感じられた。